建設業許可の準備を進める中で、最後に止まりやすいのが専任技術者の確認です。
条文を読めば満たしているように思えても、実務で整理すると要件を充足できないというケースは少なくありません。
本記事では「専任技術者の要件解説」ではなく、実際に申請が止まる具体的場面に絞って解説します。
経験年数が足りないのではなく、証明できない
契約書や注文書が残っていない
長年現場に立ってきた方ほど、「経験は十分にある」と自信を持っておられます。それ自体は事実でしょう。しかし、経験があっても裏付け資料がなければ評価の対象になりません。
特に個人事業として活動してきた期間が長い場合、契約書を作成していない、注文書や請求書を体系的に保管していないというケースが目立ちます。元請がすでに廃業していることもあります。経験は事実でも、客観的に確認できなければ審査上は「不明」と扱われます。
工事内容の整理ができていない
10年経験があるといっても、その内容が申請業種に該当しなければ算入できません。「外構工事をしていた」という説明では足りず、実際にどの作業を担当していたのかが問題になります。
ブロック積みが中心なのか、舗装が中心なのか、基礎工事を含むのか。工事名ではなく施工内容で判断されます。過去の工事を時系列で整理し、どの業種に対応するのかを確認しなければ、年数はあっても評価されないことがあります。
常勤性の問題で止まるケース
他法人との兼任がある
専任技術者は営業所に常勤していることが前提です。別法人の代表を兼ねている、他社で社会保険に加入しているといった事情がある場合、実態として専任といえるかが確認されます。
名目上の所属では足りません。社会保険の加入状況や報酬の支払い状況など、客観的事情が整っている必要があります。
個人事業を並行している
法人に所属しながら、個人としても請負を行っている場合、常勤性に疑義が生じることがあります。実態としてどこで主たる業務を行っているのかが問われます。この点を曖昧にしたまま申請準備を進めるのは危険です。
退職予定者を専任技術者に予定している場合
申請時点での要件充足が前提
「来月入社予定です」「申請後に常勤になります」これでは足りません。
申請時点で常勤であることが必要です。要件未充足で提出すると補正対応となり、結果的に取得が遅れます。
許可取得はスケジュール設計も重要です。
資料の出し方で結果が変わる
同じ経験でも組み立て方が重要
専任技術者の判断では、資料の構成が大きく影響します。
・工事を時系列で整理しているか
・金額や契約関係に矛盾がないか
・業種との関連が説明できているか
単に書類を提出するだけでは足りません。行政側が理解しやすい形で整理されていることが重要です。
大丈夫なはずという思い込みが一番の障害
元請から急かされて準備不足になる
「許可を取らなければ今後は発注できない」と言われ、急いで準備を始めるケースは少なくありません。しかし、専任技術者の整理には時間がかかります。資料収集や工事内容の精査には想像以上の労力を要します。
結果として、経験不足ではなく整理不足で申請が遅れることになります。
自己判断で進めるリスク
専任技術者の可否は、条文確認だけでは判断できません。
経験の整理、業種の選択、常勤性の確認、資料構成。
これらを総合的に検討する必要があります。
一度方向を誤ると、後戻りには時間がかかります。
建設業許可申請は事前整理が最短ルートになる
専任技術者の問題は、提出段階ではなく準備段階で解決できます。
不足しているのは年数なのか、資料なのか、業種選択なのか。
論点を整理すれば、対応策は見えてきます。
群馬県内で建設業許可をご検討の方で、専任技術者に少しでも不安がある場合は、申請前に確認することをお勧めします。
無理に進めるより、構造を整理する。それが結果的に確実な取得につながります。
建設業許可申請を行政書士が代行します
建設業許可申請は準備する書類が多く、手続きが複雑で時間に追われる建設事業者様にとっては、とても負担が大きくなる手続きです。また、それらに費やす時間や労力も甚大なことになります。
複雑な手続きこそ費用は掛かりますが、はじめから許認可申請の専門家である行政書士に任せた方が、結果的に事業者様にとってメリットが大きくなり、本業に専念しながら許可申請の手続きをスムーズにすすめられる事になります。建設業許可申請でお困りの際は、行政書士にご相談ください。
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