群馬県で建設業許可を新規取得する際、意外と見落としがちなのが産業廃棄物運搬のルールです。実は、許可の有無が現場への出入りや元請業者からの信頼を大きく左右します。地元群馬の行政書士が、実務の落とし穴と同時申請のメリットを解説します。

現場の当たり前が法的にはアウトになる怖さ

群馬県内、特に建設業が盛んな太田市や館林市、邑楽郡周辺で新たに建設業許可を取得しようと検討されている事業者様の中には、自分の現場のゴミを自分で運ぶんだから、許可なんていらないだろう!

そう思われている親方や社長様は意外と多いのですが、実はここに大きな落とし穴があります。建設工事における排出事業者は、原則として元請業者です。つまり、下請として入った現場で出た廃棄物を、許可なく自社のダンプに積んで運ぶことは、厳密には「無許可営業」に該当してしまうリスクがあるのです。

今回は、群馬県で建設業許可を取得するタイミングで、なぜ「産業廃棄物収集運搬業許可(産廃許可)」をセットで検討すべきなのか。その実務上のメリットと、東毛エリア特有の事情について詳しく掘り下げてみたいと思います。

群馬の現場で建設業許可と産廃許可の両方が求められる実務上の理由

建設現場と産業廃棄物は、切っても切れない関係にあります。建物を建てるにせよ、道路を直すにせよ、必ずと言っていいほど廃材(産業廃棄物)が発生するからです。

下請工事を請け負う際の絶対条件

最近のコンプライアンス(法令遵守)の流れは、群馬県内の現場でも非常に厳しくなっています。大手ゼネコンはもちろん、地元の有力な建設会社が元請となる現場でも、下請契約を結ぶ際に建設業許可証の写しと併せて、産廃許可証の写しを求められるケースが急増しています。

もし産廃許可を持っていないと、「ゴミを運べないなら、うちの現場には入れないよ」と言われてしまうことも珍しくありません。せっかく建設業許可を取って大きな工事を受注できるチャンスを掴んでも、産廃許可がないために商機を逃してしまうのは、非常にもったいない話です。

自分のゴミではないという認識

建設現場において廃棄物の責任を持つのは元請です。下請業者がその廃棄物を運搬する場合、それは、他人のゴミを運んでいるという扱いになります。これが、産廃許可が必要になる最大の理由です。

群馬県における同時申請の実務的なメリット

行政書士の視点からいうと、建設業許可と産廃許可をバラバラに取るよりも、同時に進めることには明確なメリットがあります。

1. 証明書類の重複を最大限に活かせる

群馬県の建設業許可申請も産廃許可申請も、膨大な書類が必要です。納税証明書や住民票、役員の身分証明書など、これら公的な証明書には「発行から3ヶ月以内」という有効期限があります。

同時進行であれば、同じ時期に取得した書類をコピーして両方の申請に使い回せるため、役所へ何度も足を運ぶ手間と発行手数料の節約になります。

2. 対外的な信用を一気に構築できる

取引先や銀行から見れば、「建設業許可も産廃許可も持っている会社」は法令遵守の意識が高いという証明になります。名刺やホームページに両方の許可番号を並べて記載できることは、群馬の厳しい建設業界で生き残っていくための強力な武器になります。

オンライン講習化で変わった試験会場の予約戦略

産廃許可に必須の講習会は、現在オンラインでの講義視聴と会場での対面試験を組み合わせる形式になっています。以前のように丸二日拘束されることはなくなりましたが、試験会場(前橋市)の枠には定員があり、群馬の会場はすぐに埋まってしまうという状況は変わりません。

建設業の準備と並行して、最短で試験を受けられる会場(栃木県や埼玉県の会場も選択肢に入ります)を確保しておくことが、許可取得を早める重要なポイントです。

隣接県への移動が多い太田・館林エリアならではの注意点

太田市、館林市、邑楽郡で事業を営む皆様にとって、切っても切れないのが県境の問題です。

このエリアは、利根川を渡ればすぐに埼玉県(熊谷・深谷・羽生など)、渡良瀬川を越えれば栃木県(足利・佐野など)という立地です。地元の業者様であれば、県外の現場を請け負うのは日常茶飯事でしょう。

ここで注意が必要なのが、産廃許可は、積み込み地と荷下ろし地の両方の許可が必要というルールです。

例えば、埼玉の現場で積み込んだガラを、群馬の処分場へ運ぶ場合、群馬県だけでなく埼玉県の産廃許可も持っていなければなりません。建設業許可は群馬県知事許可一つで全国の現場に入れますが、産廃はそうはいきません。

同時申請の段階で、どのエリアまでカバーしておくべきか、将来的な動線を踏まえたプランニングが不可欠です。

実務の落とし穴|車両の表示と備え付け

無事に許可が下りた後も、運用には注意が必要です。

産廃を運ぶ車両には、車体の両側に「産業廃棄物収集運搬車」であることの表示や、許可番号の記載が義務付けられています。また、車内には「許可証の写し」の備え付けも必須です。

とりあえず許可を取ったから大丈夫と油断していると、現場付近での巡回指導で指摘を受けるリスクがあります。当事務所では、こうした取得後の運用ルールについても詳しくアドバイスを行っています。

まとめ|攻めの姿勢でダブルライセンスを

群馬県での建設業許可は、あくまでスタートラインです。そのスタートラインに立つ際、産廃許可という装備を整えておく事で、より有利に、より安全にビジネスを進めることができます。

特に太田・館林周辺の東毛エリアでは、この準備の差が数年後の会社の成長スピードを大きく左右します。

群馬県館林市の行政書士が建設業・産廃許可をサポートします

当事務所は群馬県館林市を拠点に、群馬県内や栃木県、埼玉県の建設業許可と、産業廃棄物収集運搬業許可の申請を、地域密着を強みとしてサポートしております。

もし、自分にはどの許可が必要なのか、隣県の許可も取るべきかと迷われたら、まずは一度ご相談ください。行政書士として、御社にとって最適な解決策を共に考えさせていただきます。